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とりあえず萌えたものについて書いてこうかな
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 ようつべで観たネウロMADの所為で、元ちとせの「語り継ぐこと」がネウロのテーマみたいな気になってるかのんです><


 読みましたよ~!じゃんぷ!!!!!!!



 なんかもう、いろいろ深読み><

 最後に出てくるモノローグの電人HALで、「ああ、ネウロの最強のライバルは彼だったんだなぁ」と涙がでそうになりました。

 心がぎゅってなってます。
 痛いです。

 そして、ほっとしてるというか、ネウロがこれからどうなるのか・・・・・もうそろそろ最終回ですものね。

 どんな最終回なのか、妄想は膨らむばかりですよー(弥子がモノローグで「最後の事件」とか言ってたから、魔人がどうなるのか非常に気になりますTT)


 して、続きから、今週の内容を踏まえた変な、超抽象的なSSです orz

 分かりづらいこと山の如し、なので、先に謝っておきます、ごめんなさい orz








 風が、全身を包んでいく。マッハで飛ぶステルス戦闘機の上部に、その男はひっそりと立っていた。

 落ちる哀れな、進化を辿りきれなかった男に向かって、戦闘機は突っ込んでいく。

 半身を切り裂かれ、四分の一くらいしか身体のない男。
 脳内を悪意で満たし、世界を憎み、さげすみ続けた男。

 その男に向かって、巨大な「人が作り上げた」翼が突き進んでいく。


 風が、全身を包んでいる。


 男は、ただ眺めていた。これで、あの悪意の権化が消滅すれば、我輩の勝ちだと、気力も体力も、魔力も欠けた身体でそう思う。

 皮膚は干からび、すべての魔力を放出しきった体は、白く白く、透き通っていくようだ。

 それでも、吹きつける風が心地よかった。


 醜い塊が、刹那の悲鳴を上げて砕け散り、飛び散る赤い華が頬に触れても、それでも、己に吹き続ける風は心地よかった。



 自分が死んでいく。

 体から力が失せ、もう起き上がることもできないかもしれない。
 意識を保っている自分が不思議でしょうがない。

 そして、ようやく、己の生存を脅かす物を排除することに成功したというのに、ここで自分もまた消えていく運命にあるとはと、笑みがこぼれた。

 男は頬についた赤い血の跡をぬぐい、悪意の権化のDNAを、己を包む風に放る。
 一滴も残さぬように。
 跡形もなく消えるように。

 暗い漆黒の闇に、シックスと呼ばれた、新たなる存在が、いっぺんのよどみもなく、溶けていく。


 これで終わったのか。


 だが、我輩もここで終わりか。



 皮肉なものだ。
 自分の為に、奴を倒したはずなのに。
 なのになぜ、自分は己の命のすべてを賭けたのだろうか。

(・・・・・・・・・・・・・・・)

 自分以外に大事な存在など、この世界にあるのだろうか。
 自分がいるからこその、世界なのではないのだろうか。

 どこで自分は間違えた?

 なんで己は朽ちていくのだ?

 そんな多大な決意までして、最後の道具を召喚して。

 何のために?



 一人の女の為に、命をかける理由が分からない。



「あれはいつの台詞だったか・・・・・」

 落ちていく戦闘機の上に寝そべり、ネウロはぽつりと漏らした。

 身体を包む風が、気持ちい。


 本当に己は、食料のためだけに、シックスと戦ったのだろうか。

 ただ単に。

 ただ単に、己は嫌だっただけではないのだろうか。


「考えても仕方ない」


 嘯いて、ネウロは目をつむった。

 死にゆく自分の、何かを満たしている感情。

 それがなんなのか・・・・・これもまた、謎のような気がした。




 落ちていく、ステルス戦闘機。
 海が、爆発に輝く。

 オレンジの、光。


 弥子の体を風が包む。
 顔を上げる。

 すべてはこれからなのだと、彼女はぎゅっと手を握り締めた。




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