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とりあえず萌えたものについて書いてこうかな
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 ネウロ21巻のテーマソングは銀魂EDの「輝いた」に決定しようと勝手に思ったかのんです(爆)

 というわけで、21巻周辺のネウヤコ(笑)










 憎んでいいのか、恨んでいいのか、怒っていいのか、蔑んでいいのか。

 心が悲鳴を上げ、それに耐えられない。

 警察に連絡をし、川に落ちた本城二三男の捜査が始まる。質問を受けて、落ちたことだけを語り、女子高生探偵は解放された。
 彼女の実績は知れているし、また話を聞くこともあるかもしれない、と警官は快く彼女を解放してくれたが、弥子の心は、彼が川に転落した瞬間で止まっていた。

 何をどう証言したか覚えていない。

 自分を構成する脳の中は、いろいろなことがひしめきあい、凄い勢いで答えを弾きだそうとしているのに、心がそれを受け付けなかった。

 もういやだ。
 もう耐えられない。
 もう、こんなのごめんだ。


 憎めばいいのか、恨めばいいのか、怒ればいいのか、蔑めばいいのか、泣けば、いいのか。


 おじさんが刹那さんを殺した。


 どうして刹那さんを差し出したのだろうか。
 娘を売り渡せる親が、何でいるんだろうか。
 こうなるって分かっていて、なんであらがえないんだろうか。

 弱かったと、本城は最後に言った。悪いのは、あのお方ではないと。

 弱かった。
 突き詰めていくと、最期に残るもの。

(おじさんは・・・・・死にたくなかった・・・・・)

 ふらりふらりと、身体が揺れる。歩きながら、弥子は吐き気を堪えて思った。

(おじさんは死にたくなかった。おじさんは、シックスへの忠誠を見せたかった。おじさんはシックスに認められたかったんだ・・・・・)

 娘すら差し出せてしまえる、忠誠心。
 彼にすがれば、すべてを手に入れたと思えるような、選ばれた人間として歩けるような、そんな甘美な感情。

 娘すら差し出せる、人の常識を超えた、ヒトナラザル存在。


 涙があふれた。


 そんなものの、何が魅力なのか、弥子には分からない。
 そんなものに憧れる意味が分からない。
 なんで、そんなもののために、人が死ぬのだろうか。

(もういやだ・・・・・)

 笹塚の最後の顔を思い出して、弥子は唐突に走り出した。自分の中で、今までの記憶が逆回転を始めるのを感じる。
 思い出していく。

 いろんな出来事。
 対峙した人たち。
 死んでいった人。



 もう、これ以上の混乱に出会うことなんかない。


 そう思ったのは、自分の父親が殺された時。謎なんか嫌いだ。混乱を増長させるから。日常を打ち壊すからと、そう思っていたあの頃に、自分が引き戻されていく。

 すべての元凶。
 今ある自分を構築「せざるを」得なかった存在。


 エレベーターの先、古ぼけたビルのドア。
 掲げられたプレート。


 疲れ切り、回転を止めた脳と、あの瞬間から凍りついた心を抱えて、弥子は事務所のドアを開く。
 目の前にいるヒトナラザル存在が、弥子は疎ましかった。


 憎もう。恨もう。怒ろう。蔑もう。

 もう、こんなのはごめんだと、言おう。


「ヤコか」
 振り返る魔人の端正な顔立ちから目をそらし、弥子は口を開いた。

「・・・・・・・・・・おじさんが死んだよ」

 堰を切ったように、心の深い所が作り出した闇が、どろどろとこぼれて行った。

 我慢の限界だと、言わんばかりに。













 暗っ!(爆)

 GW企画の一旦で銀妙の次はネウヤコ?と思ったのですが、単なる本編補完の自己満足になってしもうた orz



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